〒710-0833 岡山県倉敷市西中新田621-4(倉敷駅車10分、倉敷市役所すぐ / 駐車場あり)
①短母指伸筋腱:親指を伸ばすための腱
②長母指外転筋腱:親指を外に広げるための腱
③腱鞘:①と②の腱が通るトンネル
これらが癒着や炎症を起こすことで腱鞘炎になります。
親指の使い過ぎで腱鞘の壁が分厚くなったり、腱の表面に傷がつき、これらが刺激となってさらに症状が強くなると考えられています。最近ではスマートフォンの操作によって親指に負担がかかることが多いです。
ホルモンバランスの変化については、
①プロゲステロン:出産後に増加(ゆるんだ子宮や骨盤を収縮させ元に戻すために増加)すると腱鞘にも影響して縮ませてしまい、腱と摩擦が起きやすくなります。
②エストロゲン:腱や腱鞘を柔らかく保つ働きがありますが、更年期にこのホルモンが減少すると腱や腱鞘が硬くなって鞘炎を起こしやすくなります。
特に産後は女性ホルモンの変化に加えて、赤ちゃんの頭を支えるのに親指をひろげる動きが増え、特に負担になる事も考えられます。
腱や腱鞘など手首ばかりに負担がかかるのは、肘、肩、体幹が上手く使えていないことも考えられます。例えば、肩の動きが悪くなっていると、その動かないところを手首の動きでカバーしているなどです。
腱鞘炎(ドケルバン病)の検査
親指を握りこんで手首を小指側に曲げます。手首の親指側に痛みが出れば検査陽性となります。
当院には、超音波治療と電気治療を同時に受けられるコンビネーション治療器というものがあります。
【症状が強いとき】
・超音波治療:非温熱作用(ミクロマッサージ作用)によって、炎症物質を抑制し痛みを減らしたり、細胞の治癒を促すことができます。
・電気治療:ハイボルテージやマイクロカレントを用いて、痛みを抑えたり、組織の修復を早めたりすることができきます。
【症状が落ち着いてきたとき】
・超音波治療:温熱作用によって血流を良くし、組織を柔らかくします。
・電気治療:電気刺激によって筋肉を動かし、筋力を強くします。
【症状が強いとき=急性期】
・症状のある手首には無理に施術をしません。
・肘、肩、体幹などの可動域と筋力をチェックし、動きが悪いところをストレッチや筋マッサージ、関節モビライゼーションで改善します。手首にかかる負担を軽減することができます。
【症状が落ち着いてきたとき】
・長母指外転筋、短母指伸筋のストレッチや筋マッサージ、手首の関節モビライゼーションを行います。
・皮膚や腱鞘の動きや滑りが良くなるようにテーピングをします。
・徒手療法で確認した筋力が弱くなってしまっている部位のエクササイズや、手首まわりのセルフストレッチの方法を説明いたします。