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頚椎ヘルニアは、頚椎(首の骨)間の椎間板が突出し、神経を圧迫することで痛みやしびれを引き起こす病態です。本記事では、頚椎ヘルニアに対する整形外科と整骨院での対応方法と、それぞれの受診メリットについて詳しく解説します。
①整形外科での頚椎ヘルニア対応
・診断と治療方法
整形外科では、まず患者の症状を詳細に問診し、身体検査を行います。続いて、レントゲン、MRI、CTスキャンなどの画像診断を使用して、頚椎ヘルニアの正確な位置と重症度を確認します。
【保存療法】
整形外科での初期治療は多くの場合、保存療法です。保存療法には以下の方法があります
- 薬物療法:痛みや炎症を軽減するために鎮痛剤や抗炎症薬が処方されます。
- 理学療法:理学療法士によるリハビリテーションが行われ、首周りの筋肉を強化し、姿勢を改善します。
- 装具療法:ブレース(頚椎カラー)を使用して首の動きを制限し、椎間板への負担を軽減します。
【手術療法】
保存療法が効果を示さない場合や、神経圧迫が重度で生活に支障をきたす場合には、手術療法が検討されます。代表的な手術には、椎間板摘出術や椎間板固定術があります。これにより、神経圧迫を解消し、症状を改善します。
②整骨院での頚椎ヘルニア対応
診断と治療方針の設定
整骨院では、問診と触診を通じて患者の症状と生活習慣を詳しく確認し、個別の治療計画を立てます。
【手技療法】
整骨院での主要な治療は手技療法です。以下の手技療法が行われます
- マッサージ:筋肉の緊張をほぐし、血行を促進します。
- 関節調整:頚椎の関節を調整し、可動域を改善します。
- 筋膜リリース:筋膜の緊張を緩和し、痛みを軽減します。
【物理療法】
手技療法と併用される物理療法には、以下の方法があります
- 電気治療:電流を用いて筋肉を刺激し、痛みを軽減します。
- 超音波治療:超音波を使用して深部の筋肉や組織を温め、炎症を抑えます。
【生活指導と運動療法】
整骨院では、日常生活での姿勢や動作の改善指導も行われます。また、再発予防のために自宅でできるエクササイズが提案され、患者のセルフケアをサポートします。
頚椎ヘルニアで整形外科を受診するメリット
- 正確な診断:画像診断により、頚椎ヘルニアの正確な位置と重症度を把握できます。
- 多様な治療オプション:薬物療法、理学療法、手術療法といった幅広い治療法を提供できます。
- 重症例への対応:保存療法が効果を示さない場合でも、手術などの専門的な治療が受けられます。
★☆頚椎ヘルニアで整骨院を受診するメリット
- 個別対応の手技療法:経験豊富な施術者による手技療法が受けられます。
- 非侵襲的治療:薬や手術を使用せず、自然治癒力を引き出す治療が中心です。
- 日常生活改善のサポート:姿勢や動作の改善指導により、症状の根本的な改善と再発予防を目指します。
まとめ
頚椎ヘルニアの治療には、整形外科と整骨院のどちらも重要な役割を果たします。整形外科では正確な診断と重症例に対応可能です。一方、整骨院では手技療法や生活指導を通じて、自然治癒力を活かした治療が行われます。症状や個々のニーズに応じて、適切な医療機関を選ぶことが大切です。早期の治療開始が症状の改善につながりますので、頚椎ヘルニアの症状を感じたら、早めに専門家に相談することをお勧めします。