慢性的な腰痛や下半身への痺れでお悩みの方、もしかしたらそれは腰椎ヘルニアが原因かもしれません。今回は、腰椎ヘルニアと、その治療における整形外科と整骨院の違いについて解説します。

腰椎ヘルニアとは

腰椎ヘルニアとは、背骨を構成する椎骨の間にある椎間板が飛び出した状態です。椎間板は、骨と骨の間にあるクッションの役割を果たしており、それが飛び出すことで神経を圧迫し、痛みやしびれなどの症状を引き起こします。

 

●整形外科と整骨院、それぞれの役割

整形外科は、診断に重点を置いた医療機関です。医師による診察、レントゲンやMRIなどの画像検査などを行い、適切な治療法を決定します。一方、整骨院は、施術に重点を置いた施設です。柔道整復師による施術、運動療法、電気療法などを行い、症状の緩和や機能回復を目指します。

 

 

●腰椎ヘルニアにおける整形外科での対応

整形外科では、以下の様な対応が行われます。

• 保存療法：痛み止めや湿布、安静などの指示
• 理学療法：筋力強化やストレッチ（リハビリテーション施設がある場合）
• ブロック注射：神経の周辺に局所麻酔薬を注射
• 手術療法：ヘルニア部分を切除

症状や状態に合わせて、最適な治療法を選択していきます。

 

 

●腰椎ヘルニアにおける整骨院での対応

整骨院では、以下の様な対応が行われます。

• マッサージ：筋肉の緊張をほぐし、血流を改善
• 姿勢矯正：身体を正常な姿勢に近づけることで痛みを改善する
• 鍼灸：ツボを刺激したり筋肉の緊張をほぐしたりして、痛みや炎症を抑える
• 運動療法：筋力強化やストレッチで症状緩和や再発予防

症状や状態に合わせて、施術内容を調整していきます。

 

 

●整形外科を受診するメリット

• 画像検査による診断：MRIなどの画像検査で、ヘルニアの状態を正確に把握できる
• 薬の処方：痛み止めや湿布、注射などは整形外科でなければできない
• 手術：重症例の場合、手術による根本的な治療が可能

 

 

●整骨院を受診するメリット

• 早期からの施術：予約もでき待ち時間がないため整形外科よりも気軽に受診でき、早期からの施術が可能
• 根本原因へのアプローチ：骨格の歪みや姿勢不良など、ヘルニアの根本的な原因にアプローチできる
• 予防：再発防止のための指導やアドバイスを受けられる

 

 

●まとめ

腰椎ヘルニアは、整形外科と整骨院、それぞれの役割を理解した上で、適切な医療機関を選択することが重要です。症状や状態に合わせて、上手に医療機関を使い分け、症状の改善と早期回復を目指しましょう。

※このブログ記事はあくまでも情報提供を目的としたものであり、医療診断や治療に代わるものではありません。腰椎ヘルニアの症状でお悩みの方は、必ず医療機関を受診してください。

 

【腰椎ヘルニアについて日本整形外科学会のページはこちら】